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白井敬尚『組版造形 タイポグラフィ名作精選』出版記念

資料展示&即売会

event
2024.03.16Sat
–03.17Sun
11:00–18:00

 19世紀末のイギリスでタイポグラフィに刷新をもたらしたスタンリー・モリスンは、タイポグラフィの本質は文章の内容を読者に伝えることにあり、美的な側面はあくまで結果にすぎない、と定義しました。しかし、一方でタイポグラフィはつねにある具体的なかたちをともない、そのありようはテキストの目的、制作者の感性、時代精神と切り離せません。
書体や行間をはじめとする無数の設定のなかから、どのような根拠や精神に基づいてその組版の造形がかたちづくられたのか。白井敬尚『組版造形  タイポグラフィ名作精選』はその問いにこたえるべく、ルネサンスの古典からモダン・タイポグラフィの名作、そして現代タイポグラフィの最前線にいたる東西の組版造形を分析、考察するものです。
タイポグラフィの基礎を学びつつその先で試行を続けるデザイナーのための灯火として、また西洋と日本の近代タイポグラフィの精神史を集大成した宝典として、未来に読みつがれるべき一冊となるでしょう。

 2015年の企画・構想開始から約8年、このたびようやく『組版造形 タイポグラフィ名作精選』が完成しました。近現代の欧文、和文の本文組版造形(欧文30組46点、和文28組50点)を独断と偏見で白井が選出し、論評しています。
掲載した資料のなかから16日(土)は欧文の資料を、17日(日)は和文の資料のオリジナルの一部を展示します。また、会場にて書籍をご購入いただいた方にはささやかな特典を用意しています。
2日間とも白井は在廊しております。急なお声がけではありますが、来ていただいた方にはご満足いただけるものにしたいと考えています。知り合いでない方もお知り合いの方も、ぜひ足をお運びください。(白井)

『組版造形  タイポグラフィ  名作精選』
著 白井敬尚
編集 室賀清徳
A4判変型(225 × 297 mm)、
240 ページ、特色3色刷り、丸背・上製
発行 グラフィック社
定価 本体4,500円+税

期間中SHOSYOにご本人が在廊されます。
ご本人と選書を前に直接お話ができる貴重な機会となります。
SHOSYOで購入の方に特典があります。
SHOSYOで購入、または本をお持ちいただいた方はご本人からのサインも可能です。
小さなスペースですが、みなさまのお越しお待ちしています。

出展作家

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白井敬尚(しらい・よしひさ)

グラフィックデザイナー。1961年愛知県豊橋市生まれ。株式会社グレイス(宮崎利一チーム 1981–87年)、株式会社正方形(清原悦志主宰 1987–98年)を経て、1998年白井敬尚形成事務所を設立。ブックデザイン、エディトリアルデザイン、展覧会周知物など、タイポグラフィを軸としたデザインに従事している。
おもな仕事にヤン・チヒョルト『書物と活字』(朗文堂、1998年)、ggg『EXHIBITIONS』(大日本印刷ICC本部、2007年)、『横尾忠則全装幀集』(パイインターナショナル、2013年)、ggg『ヤン・チヒョルト展』(DNP文化振興財団、2013年)、印刷博物館『ヴァチカン教皇庁図書館展』Vol. 1(2002年)、同Vol. 2(2015年、ともに凸版印刷)がある。2005年より10年にわたりデザイン誌『アイデア』(誠文堂新光社)のアートディレクションとデザインを担当した。
おもな展覧会にギンザ・グラフィック・ギャラリー第362回企画展/京都dddギャラリー第219回企画展『組版造形 白井敬尚』(2017年、2019年)。2011年よりミームデザイン学校講師。2012年より武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科教授。